2009年09月06日

ぼくんち


Comic


ぼくんち (ビッグコミックス)


Amazon.co.jp
「ぼくのすんでいるところは―/山と海しかない しずかな町で―/はしに行くとどんどん貧乏になる。/そのいちばん はしっこが/ぼくの家だ―」。腹違いの兄、一太。突然現れた、美しくてやさしい年の離れた姉、神子(かのこ)。そして「ぼく」、二太。クスリを売る。体を売る。金を貸す。とりたてる。この町の多くの大人たちは、そんなふうにして生きている。 from Amazone.jp




友人からの薦めで西原理恵子の『ぼくんち』を読んだ。

静かでありながら残酷で、そして優しい。
唯一無二な作品だった。こんなの見たことがない。


初めは画が稚拙で入りにくいのではと想ったが、画なんてものは
もともと伝えるためのツールだった。
中身がすごすぎて逆にシンプルな画がペーソスになっていた。

二太が住む町は、表面的にはこの上ない『終わりきった町』だ。
クスリ、盗み、やくざ、買春、貧困。実際の街で考えたらすぐに
イメージできるところ。

そこに生きている人々の生死と家族愛、幸せを随所に散りばめていて
キラキラ光った叙事詩にしている。

こりゃ、すごい。
友人の言うとおり、これは必読すべし。
きっと心が揺さぶられるところがあるはず。

毎週たった2ページのストーリーの連載の単行本だが、こんなに2
ページのストーリーでくるとは。。

お勧めです。


ちなみにアメコミの『ウォッチメン』をアマゾンで注文。
届くのが楽しみだ。


posted by Khaki at 15:00| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

街の灯


movie


街の灯 コレクターズ・エディション [DVD]



Amazon.co.jp
街角で花売りをする盲目の少女は、なけなしのコインで一輪の花を買ったチャーリーを金持ちの紳士と誤解してしまう。チャーリーは、この誤解をきっかけに、少女を助けようと懸命な金策に走り回ることになる…。
3 年の歳月を費やして製作され、チャップリンの作品のなかでも最もロマンチックな一篇であり、公開されるや感動の嵐を呼んだ。世界大恐慌後の混沌とした時代を背景に、アメリカの世情、社会の矛盾、そして人間の愛を、寂しくも美しく描いている。音響は音楽と効果音のみで、セリフは字幕という実質的なサイレント映画。無声であることが観る者の心に深くしみわたる愛を感じさせ、テーマ曲「ラ・ヴィオレテーラ」の美しいメロディや効果音が、より一層作品を盛りあげている。チャーリーは従来の監督・脚本・主演・編集に加え、この作品から作曲も担当し、その才能を開花させた。(生野 舞)


街の灯も友人から薦められて今、観終わった。

なんせ最近記事を書くのを全くやめていたのに書こうと想ってしまう
ような作品だったのは、想像の通り。

いわずとしれたチャップリンの代表作だが、おれは今までサイレントの映画は食わず嫌いで一度も観たことがなかった。チャップリンも同じくで、一度も観たことがなかった。

この作品、1931年の作品だが、色あせない。
すごい作品は70年以上たってもやはりすごいのか。
画ならなんとなくわかる。文章もなんとなくわかる。
その時代の文化、トレンドを五感切り取った映画という表現方法で、
こんなに面白いとは。

とにかくチャップリンのドタバタぶりが非常に笑える。いろんな芸人が
影響を受けたろう。コントでみたようなネタが散りばめられていた。
監督・主演・脚本、作曲もしてるとは。。
チャップリンが天才だと言われる所以がわかる。

そして盲目の花売り娘のバージニア・チェリルがキレイすぎる。
まさに魅了させる雰囲気。

んでもってラスト。
昨今の文化におけるストーリーやプロットは複雑化が進んでいてシンプル
だと批判される風潮がある。特に映画。
悪く言えばベタベタだがサイレントな為、特に感情移入してしまう。

男であればチャップリン、女であればバージニア・チェリルになる瞬間だ。

わかる。。その気持ちわかる。。ってきっと考えるはず。


あぁ、世界は喧騒に満ち溢れてるけど、捨てたもんじゃないな、って
想えるラスト。

posted by Khaki at 15:16| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Fruiji2 mixed by Khaki もっかいUP

一年以上前に作ったミックス音源だけど、久々に聞いたらまあまあの
出来だったので、再度アップして皆さんにお聞き頂こうと考えた次第
です。
今回は文字通り焼き直しです。笑
音が悪いのはご愛嬌。今後改善します。
当然ながら全くおんなじ作品は二度と作れません。

以下URLに置いているので、よければダウンロードして聞いてみてくだ
さい。(ウィルスは仕掛けてません。)

お勧めの聞き方は、ipodに入れてクソみたいに働いた後の薄暗い帰り道
で爆音で。

-「Fruiji2」mixed by Khaki -
http://firestorage.jp/download/a626650cb3b9ae9b21717fe5ea652a2548711f6b

今後PodCast化の野望もあります。

特に最近、またも音源を買い漁りつつあり、そろそろ第2弾も作ろう
って考えてます。

TractorScratchをどれだけ活用して作れるかがポイント。
もっと触らねば。

ここ2年間はIBIZA、Progが好み。

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「Fruiji2」mixed by Khaki
1. BUSCEMI / JAZZ JUMPER
2. ROBOT NEEDS OIL / VOLTA
3. IMPERATOR / FROM THE FUTURE
4. paolo mojo / jmj
5. Isolee / Beau mot Plage
6. JONA / Blizard
7. The Rice Twins / FOR DAN
8. Nathan Fake / The sky was pink
9. MICAH,BEN CAMP & MAT LEUTWYLER / SECRET PLANET
10.PRYDA / MURANYI
11.AIR / MER DU JAPON
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Sopherもやんなきゃね。
posted by Khaki at 15:37| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月22日

ウォッチメン 原作&映画

<映画>
movie


ウォッチメン スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]



<原作>
Comic


Watchmen



 1985年10月12日の晩にコメディアンことエドワード・ブレイクが死んだ。彼は「ウォッチメン」と呼ばれる世の風紀を取り締まるコスチュームヒーロー集団の一員で、1977年に彼らの行動を規制する法律が作られ、多くの者が引退してからもアメリカ政府の下で働いていたのだが、何者かが彼の住むニューヨークの高層マンションを襲い、彼を窓から突き落としたのだ。事件現場に現れたロールシャッハは血痕のついたエドワード・ブレイクのトレードマーク・スマイリーバッジを手に取り、この事件の裏には何か巨大な陰謀がある事を察知する。一体誰がウォッチメンを殺したいのか?何が世界で起きようとしているのか?


# 監督: ザック・スナイダー
# 出演: ジャッキー・アール・ヘイリー, パトリック・ウィルソン, ビリー・クラダップ, マリン・アッカーマン, マシュー・グード


原作と映画をどちらも観た。
原作の漫画は特にアメコミ史上でも最高の名作と謳われている作品で、期待してAmazonで買った。


内容を簡単に説明すると、、

もともと世界にはヒーローと呼ばれる人がいて、彼らは世界の揉め事を解決したりしてまさしく『ヒーロー職』をしていた。

中には、知能、体力、ルックス何もかも全てが世界最高のとてつもない天才(オジマンディアス)や、ある事情で人間ではなくなり神にもにた超能力を秘めたヒーロー(Dr.マンハッタン)などもいて、そんなヒーローはベトナム戦争時に依頼で出兵したり、米露の冷戦下での核抑止の最重要ファクターにもなっていた。

そんな中昔ヒーローをしていた1人(コメディアン)が殺されて、それを期に「ヒーロー狩り」が始まる。
何の目的でだれが? 
ヒーローの中でも一番ダークなロールシャッハが捜索してその真実を知る、、

、、とそんな内容です。



アランムーア原作のグラフィックノベル「ウォッチメン」は、1986年に連載され、長年の間絶版になっており、入手が困難だったが、昨年小学館でスペシャルエディションとして復刻された。

復刻の3400円もする原作を読んだ。

たしかに、、これはすごい。
当時、冷戦下での世論、核戦争への恐怖、人々の騒乱、問題提起、様々な思想があった中で、そういった内容を全てを一つに詰め込んだような内容だった。

アートとしてもすごいと想われるカットや描写。そして実験的な取り組み。
そしてSF感。多くのSF映画に間違いなく影響を与えたであろう内容。



魅力豊かなキャラクター、先が全く読めないストーリー。

それこそスパイダーマンやXメンなどの、ヒーローが出てきて悪者を倒して「Yeah!!」ってな感じのアメコミの固定観念を完全に打ち砕いてくれる内容。

おすすめ。 結構高いので必要あらば貸しますので。

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んでもって映画。
傑作中の傑作のこの原作を映画化するにあたって、監督のザックスナイダーは、こんなことを言ったらしい。

『どこかのだれかがウォッチメンを映画化してめちゃめちゃ低いクオリティでされるくらいなら、私がしっかりとした映画を作る!』と。

原作を見た上で映画を観たが、総評としては、原作を出来るだけ忠実に作られているし、新たな取り組みもあり面白い。シルクスペクター役も原作よりもきれい。
ただ、やっぱり原作には劣るし、無駄な暴力描写やセックス描写が多い。手離しでは絶賛できない内容でした。



ただし!!
オープニングは素晴らしい!!
ボブディランの、『The Times They Are A-Changin'(世界は変わる)』に乗せた様々な時事の移り変わりの描写はすごい!

美しく、かつ静かに激動する世界。

ニクソンが核発射を会議するシニカルなシーンが博士の異常な愛情にすごい似ていたり、Dr.マンハッタンがベトナム戦争に行く描写でワルキューレの騎行だったりするとこも笑える。



映画は気になる人にだけお勧め。





posted by Khaki at 15:12| 京都 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月23日

ぐるりのこと。

movie


ぐるりのこと。 [DVD]



『ハッシュ!』の橋口亮輔監督によるラブストーリー。90年代のさまざまな社会的事件を背景に、困難に直面しても離れずに生きていく夫婦の10年の軌跡を描く。映画初主演の木村多江とリリー・フランキーが共演。

出演: 木村多江, リリー・フランキー
監督: 橋口亮輔


初めは重々しく、地味な印象の場面に観るのやめようかと想ったが何なしに途中まで観たら、そこからは結局最後まで見る気になった。

生きるってのはうまいことなかなかいかないこともある。
なにかを見つけて何とかふわりと生きるしか方法はないんだってことを94年頃からの社会情勢、事件とあわせて伝える内容。


時事事件の部分はさておきとてもゆったりできた。
「不安に想いすぎたり、考えすぎたりするのが全てじゃない」って、私自身にも照らし合わせて考えた。


うまくできんでもえーからいっしょにいてくれたらえぇ。


愛する人といっしょ。
めちゃ頼りないけどそれでいて優しさと抱擁感がある男演じるリリーフランキーは心を打たれた。 リリーのラジオを聞く限り、ほとんど「地」に近い。
かっこよかった。

そして木村多江。すごいうまくて、すごいいい目。
途中の画を書くシーン。女性としてとても魅力的だった。

久々に妹に「ぐるりのこと」観るようメールしよう。画描けよって。
そんなことを考えさせてくれただけでも観てよかったと想う。


☆☆☆☆☆☆☆









posted by Khaki at 05:24| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月29日

クレイジーヘヴン



book(2008/07/06〜)


クレイジーヘヴン (幻冬舎文庫)



旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一27歳。冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ元OL田所圭子23歳。ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから、二人は出会い、絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。揺れる心、立ち塞がる枠―やがて、境界線を跳び越えて走り出した二人が掴んだ自由とは。
  by amazon

垣根 涼介 (著)


傑作長編『ワイルドソウル』に続いて読んでみた。

ぶっとんだ作品だった。
とにかくセックス、セックス、セックス。
暴力、暴力、暴力。
くそみたいな世界と人間の中できらりと光るナイフのような作品。
ザックリ心臓に突き刺された。

汚い世界で最低の生活を送る圭子。
そんな世界を俯瞰でみながらクールに生きる恭一。

ワイルドソウルのようなまさしく傑作向きな作品ではなく、作家としての大きな流れの端となる作品。
スタンリー・キューブリックの素晴らしい作品群の中の「アイズ・ワイド・シャット」のよう。

何も考えず爽快感と目に浮かぶような激しいセックス描写をイメージしたいならどうぞ。


☆☆☆☆

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独白するユニバーサル横メルカトル

book(2008/07/06〜)

独白するユニバーサル横メルカトル


凝視せよ。ここにあるのは宝石だ。生理的嫌悪と、終わることのない暴力の果てに、名状しがたい感動が待っている、異形の物語たち。日本推理作家協会賞を受賞した表題作を含め8編を収録した短編集。

平山 夢明 (著)

この作家、かなりやばい。

今まで読んだ小説の中でも1、2を争うほど独創的な内容だった。
とにかく狂っている。そして気分が悪くなった。。

夢野久作の『ドグラマグラ』や、フランツ・カフカ『変身』、またはモンスター系のホラーや怪物が出る日本怪談が好きな人は好きかもしれない。

つまり『頭がおかしい人』や、『おかしい人はどんな人かを知りたい人』におすすめ。


『このミス』でNo1だったと聞いて読んでは見たものの、いい意味で期待を裏切られた。


短編集でどれも尋常の人間は存在せず、魑魅魍魎、あるいはモンスター、あるいは天才による奇行や、心情を表した作品。

文章は美しい。

人格化された上記の常軌を逸したキャラクターの心情を、美しい文体で描かれていて、相反する表現のギャップが面白い。

最高にキレイにデッサンされた最高に美しいクソのような。

「Ωの聖餐」、「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」、「独白するユニバーサル横メルカトル」が頭に残った。
このまま寝たらぶっ飛んだ夢を観てしまいそうだ。。

「BLAME!!」効果久々に登場か。


posted by Khaki at 00:28| 京都 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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